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石窯パン工房プースの日々

製パン講習会に参加してきました!

プース店主の戸谷です

スタッフの鈴木さんを引き連れて、
昨日(3月12日)製パン講習会に参加してきました!

主催:日東富士製粉 東邦ガス 輻射窯のキュウハン
テーマ:素材の旨みを生かした長時間発酵パン 
講師:シニフィアン シニフィエ 志賀勝栄

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特徴としては、
酵母は超微量、高加水、長めのミキシング、一晩冷蔵(パンの種類によって11℃~19℃)、二次発酵(ベンチタイム程度)、しっかり焼成

発想としては(バゲットの製法の延長上にある感じ)面白いけど、発酵食品としてみるとバランスがもうひとつといった感じ。
(全粒粉の入ったものは、酢酸が出てしまっている)

できたパンは、外はバリッと中はモッチと、麦のストレートな味・香り
気泡が大きい分、焼成後みるみる固くなっていく。
でもでも
帰ってトーストして食べてみたら、「結構うまい! 料理に合う」




プースのパンは、自家製酵母のみを使って、国産中力粉でパンを作っているが、作業性というか作業効率はすごく工夫してあります。
食パンは捏ね上げから焼き上げまで4、5時間、なのに旨みたっぷり!
菓子パン生地は、4日ほど冷蔵保存できます。
それができるのが、僕の製パン技術。


僕の考えでは、
パンはそもそも最初に乳酸発酵させ(この時から、うまみ成分がたくさん出る)、pHが下がったところで乳酸発酵は終わり、パン酵母が増え始める、ちなみに酵母が増えるときには酸素が必要となるが、強制的酸素を入れることは、してはいけない。
イーストを作っている訳ではないので、あくまでも旨みを出しながら乳酸発酵によってpHを下げることが大切である。
これを発酵種(パン酵母)で行う。

この発酵種(パン酵母)を使ってパンを作る
長時間のミキシングによって、パン生地に酸素が入りすぎるのは良くない、
酵素(アミラーゼ)とパン酵母の活性のバランスが崩れ、旨みが減り、酸味が出やすい。

一般的に25℃前後で捏ね上げ、
一次発酵では酵母を増やす(28~30℃の環境で酸素が必要)
二次発酵ではガスを沢山出させ(35℃ぐらいで酸素は必要ない)、グルテンを軟化させる
ググッと膨らんできたところで焼く。

こんな工程(感覚)でパンを作るのがいいと思う。

志賀さんのパン作りを否定するわけではないが、発酵食品としてパンを考えると、その美味しさを考えると、見た目よりも食べ手のことを考えると、ちょっと違うかなと思う。


これからは、今一般的な製パン法よりも、もっともっと、酵母からあるいは、製粉からパン作りを考えることで、今まで以上に深く・広くパンの美味しさを追及できると思う。



最後に、
パンはとことん発酵食品であることを忘れてはいけない!

いいパンを作ることは、旨い酒を造って、それをもとにパンを作ることに等しい、酒種パンはまさにそうである(麹菌のアミラーゼ酵素(でんぷん質をブドウ糖に変える)を使ってパン酵母を増やす並行発酵)

だから、手間暇を惜しんではいけないんだ。
プースのパンはそんなパンです。
by pousse-pan | 2014-03-13 19:36
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